2020.12.17

冨安健洋の評価額は3年で18倍。今冬のミラン移籍は実現するか

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 冬の移籍マーケットが目前に迫るなか、日本のサッカーファンにとって気になるのが、現在ヨーロッパで活躍する日本人選手の動向だ。

 とりわけ、ビジャレアルでプレーする久保建英の去就の噂を巡っては、連日のように各メディアが報じている。だが、それとは対照的に、同じ東京五輪世代の有望株、ボローニャの冨安健洋に関する移籍報道はほとんど報じられていない。

今季不動のCBとして活躍する冨安健洋 果たして、2018年1月にアビスパ福岡からベルギーのシント・トロイデンに移籍して以来、ヨーロッパ3年目を迎えている冨安が、この冬に動く可能性はないのだろうか?

 そもそも冨安の移籍の噂が立ったのは、今夏の移籍マーケットでのことだった。

 その時、移籍先候補として挙がっていたクラブは、イングランド・プレミアリーグのウェストハムとニューカッスル、そしてセリエAのローマとミラン。冨安にとっては、どのクラブに移籍した場合も"ステップアップ"に値する。

 もっとも、プレミアの2クラブとローマについては具体的なオファーがあったのか定かではない。しかし、少なくともミランからのオファーがあったことは確実と見られている。

「我々が考える(冨安の)移籍金はもっと高額だ」

 夏の移籍マーケットを終え、そのようにコメントしたのはボローニャのリカルド・ビゴンSD(スポーツディレクター)だった。

 要するに、ミランが提示した金額とボローニャが要求する金額には大きな隔たりがあったため、移籍話が破談になったというわけだ。しかも、ボローニャは昨シーズンの収支を赤字で終えていたため、「貴重な戦力の安売りはしない」と判断するのも当然と言えるだろう。

 いずれにせよ、冨安のボローニャ残留は確定。引き続きシニシャ・ミハイロビッチ監督のもとで、2シーズン目を迎えることになった。

 そんななか、今シーズンは冨安のプレー環境も大きく変化した。加入初年度の昨シーズンは、主に右サイドバックでプレー。センターバックを本職とする冨安にとっては慣れないポジションでのプレーを強いられたなか、リーグ戦29試合に出場し、安定したパフォーマンスで評価を高めることに成功した。