2020.11.03

クラシコに勝利した6日後、
なぜかレアルはトルシエジャパンと戦った

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 中島大介●写真 Nakashima Daisuke

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サンティアゴ・ベルナベウ(マドリード)

 マドリードの中心部を南北に走る幹線道路、カステリャーナ大通り沿いに立つ都市型スタジアム。道路はしの狭いエリアに、かなり窮屈そうに立っている。ゴール裏の背後の道路に、スタンドの上階部分が法律に触れそうなほどせり出していて、8万44人収容の巨大な器の全貌を、引いた視点で確認することはできない。

 2002年5月7日。日本代表(トルシエジャパン)は、このサンティアゴ・ベルナベウで、レアル・マドリードと親善試合を行なっている。

 両軍のメンバーは以下のとおりだった(カッコ内は交代選手)。

【日本】GK曽ヶ端準、DF松田直樹(中澤佑二)、宮本恒靖、中田浩二、三都主アレサンドロ(服部年宏)、明神智和(市川大佑)、MF戸田和幸(福西崇史)、稲本潤一、森島寛晃(小笠原満男)、FW鈴木隆行(山下芳輝)、柳沢敦(久保竜彦)

【レアル・マドリード】GKイケル・カシージャス(カルロス・サンチェス)、DFアイトール・カランカ(フランシスコ・パボン)、イバン・カンポ(ルベン・ゴンサレス)、ロベルト・カルロス(ラウル・ブラボ)、ジェレミ・ヌジタップ、MFアルベルト・セラーデス(ボルハ・フェルナンデス)、フラビオ・コンセイソン(ソウザ)、ルイス・フィーゴ(バウド)、ペドロ・ムニティス(アルバロ・アルベロア)、ハビエル・ポルティージョ(グティ)、FWエドウィン・コンゴ(フェルナンド・モリエンテス)

繁華街にあるレアル・マドリードの本拠地、サンティアゴ・ベルナベウ 折から降りしきる大雨で、ピッチコンディションは最悪。スタンドもガラガラだった。「クラブ創立100周年記念」とされていたが、レアル・マドリードは、なぜこの試合を引き受けたのか。

 この8日後には、グラスゴーで行なわれるチャンピオンズリーグ(CL)決勝レバークーゼン戦が控えていた。主力のジネディーヌ・ジダン、ラウル・ゴンサレス、フェルナンド・イエロらはこの日本戦を欠場。ロベルト・カルロスとフィーゴは先発したが、彼らにしても前半34分という早いタイミングで途中交代している。