ブンデスリーガ日本人の市場価格トップ10。ドイツ人アナリストがガチ評価 (5ページ目)

  • 鈴木達朗●文 text by Suzuki Tatsuro
  • photo by Getty Images

2位
堂安律(ビーレフェルト):市場価格630万ユーロ(7億7490万円)

 ノルトライン・ヴェストファーレン州東部の昇格組、アルミニア・ビーレフェルトにとって、堂安律はワンランク上の選手だ。それは、『トランスファーマルクト』でも見られるように、ほかの選手たちと比べて市場価値が高額なだけではない。このガンバ大阪出身の若手選手が、ビーレフェルトの一員としてブンデスリーガで見せているプレーが、そのような印象を与えているのだ。堂安は、すぐさまチームのシステムに馴染んでしまった。昇格組として非常に守備的に戦い、カウンターに集中しなければならない難しい環境にもかかわらずだ。

 突出したドリブルはもとより、コーナーキックも務めるキックのうまさがある。それに加えて、距離のあるところからの危険なミドルシュートも注目を集めるようになった。とはいえ、ビーレフェルトで戦う厳しいシーズンで、ドリブルやセットプレー以外のシーンで数多くの見せ場をつくれるかは、疑問が残る。先発の座は確保しているだけに、少ないチャンスを活かす必要がある。

1位
鎌田大地(フランクフルト):市場価格1200万ユーロ(14億7600万円)

 昨季シント・トロイデン(ベルギー)へのレンタルから戻ってきた鎌田大地は、層が厚くなったチームのメンバーの一員としてコンスタントにプレーした。昨季のヨーロッパリーグや、序盤のリーグ戦での数字に表れる活躍(今季1得点2アシスト)は、高い評価を納得させるものだ。

 鎌田自身も自覚しているが、守備面に少し難がある。だが、このウィークポイントを考慮に入れても、この日本代表選手は、フランクフルトですばらしいキャリアをさらに積める可能性を秘めている。

 その証拠に、クラブの首脳陣は鎌田の成長をポジティブに評価し、2023年夏までの契約延長を決めた。キックの精度も認められ、コーナーキックやフリーキックなどのキッカーも任されている。広い視野をキープしながら、前線でのアタッキングに運動量豊富に参加することで、その存在は際立っている。

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