南野拓実の強みはどこか。
競争激化でクロップ監督の采配に注目 (2ページ目)
実際、昨シーズンはマンチェスター・シティのケビン・デ・ブライネが中盤中央から13本のスルーパスを成功させたが、リバプールではヘンダーソンとナビ・ケイタが記録した4本が最多だった。その分、リバプールはSBを経由したサイドアタックに重きを置いているが、やはり中盤中央からのチャンスメークに物足りなさがあった。スカイスポーツは「チアゴの加入で、モハメド・サラーとサディオ・マネの速さを生かすスルーパスが増えるだろう」と期待した。
もうひとりのジョタは、スピードが持ち味のアタッカーだ。ウォルバーハンプトンでは3−5−2の2トップ一角、3−4−3で左FWを務めた。
DFラインの背後に飛び出してからの突破力と、敵を置き去りにするドリブルの速さが特長で、決定力の高さも特筆に値する。とりわけ、カウンター時の威力はすさまじく、昨シーズンは公式戦48試合に出場し、16ゴールを挙げた。
リバプールは今回の移籍市場で、3トップのレギュラーを務めるサラーとマネのバックアッパーを探していた。ワトフォードのセネガル代表FWイスマイラ・サールにも興味を示していたが、クロップ監督のファーストチョイスはジョタだったという。スカイスポーツは「ジョタはサラー、マネと同系列のアタッカーで、前線から守備もしっかりこなす。最高のバックアッパーを手に入れた」と伝えた。
しかも、ジョタはまだ23歳と若く、成長の伸びしろが大きい。クロップ監督も「すでにすばらしいが、まだ完成されていない。大きなポテンシャルを秘めている」と期待感を示している。リバプールでは、4−3−3の3トップならどこでもプレーでき、4−2−3−1ではサイドMFに入る可能性が高そうだ。
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一方、南野のストロングポイントはどこか。
相手DFとMFのライン間でパスを受け、鋭いターンやワンツーで局面打開を図る。クロスボール時にフリースペースに入る技術も優れ、前線からの守備やプレスもこなして運動量も多い。ポジション的には4−3−3でCFと両翼を務め、4−2−3−1になるとトップ下やサイドMFにまわる。FWのような動きができ、それでいてMFの仕事もできる。リバプールのなかで、南野は少し特殊なタイプの選手と言える。
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