ロナウド中心にピルロ・ユーベ始動。「誰からも文句が出ない」のが不安? (3ページ目)

  • パオロ・フォルコリン●文 text by Paolo Forcolin
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 一方、サミ・ケディラ、ゴンサロ・イグアインは出ていく方向で、ブレーズ・マチュイディはインテル・マイアミ(MLS)への移籍が決定した。アーロン・ラムジー、ダニーロ、アレックス・サンドロ、故障の多いドウグラス・コスタ、そして期待外れだったフェデリコ・ベルナルデスキも放出可能選手のリストにある。

 この1月に獲得し、新シーズンからユベントスでプレーする20歳のスウェーデン代表デヤン・クルゼフスキはいい買い物だったと思う。元バルセロナのアルトゥールの獲得は、良かったのか悪かったのか意見が分かれるところだろう。ユベントスはこの夏にもうひとり、強力なCFを獲得したいと考えている。

 いずれにせよピルロ・ユベントスの中心はロナウドになる。ピルロはロナウドにいいフィーリングを持っている。そしてこの監督と中心選手との良好な関係が、チームにポジティブな化学反応を起こすだろう。

 8月24日、新生ピルロ・ユベントスが本格的に始動した。例年とは異なり、他の土地でサマーキャンプをするのではなく、トリノにあるユベントスのトレーニングセンターで新シーズンに向けての準備をすることになっている。初日は選手のPCR検査と小さなグループに分かれての練習、そして新スタッフと選手の顔合わせ兼ねた初のミーティングが行なわれた。

 新スタッフの中には、かつてユベントスで活躍したクロアチアのイゴール・トゥドールの顔もあり、練習場の入り口に詰めかけていたサポーターを喜ばせた。ピルロは練習場にキエッリーニとともに現れ、早くも昨シーズンにはなかった監督と選手の一体感を期待させた。

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