2020.08.15

本田圭佑の「心踊るプレー」を待つ
ボタフォゴ。大物加入で好転なるか

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

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 カンピオナート・ブラジレイロ――ブラジル全国選手権が始まった。本来ならば4月に開幕するはずだったが、その前に行なわれる各州リーグがコロナ禍のために中断されたことで、8月8日からの開始となった(終了時期も12月から2021年の2月に変更されている)。

 ただ、本田圭佑が所属するボタフォゴの初戦はいきなり延期された。国土が広大なブラジルのリーグは二重構造になっていて、まずシーズンの前半に25に分かれた州リーグが開かれ、その成績によって全国選手権のセリエAからDまでのどのカテゴリーでプレーするかが決まる。ボタフォゴの初戦の相手バイーアは、州リーグの決勝に進出したので、すべての試合を消化しきれていなかったのだ。

 本田圭佑の全国デビューは第2節のブラガンチーノ戦となった。だが、残念ながらパッとしない内容だった。ボタフォゴも、そして本田自身も、だ。

ブラガンチーノ戦に出場、後半32分までプレーした本田圭佑(ボタフォゴ)photo by AFLO ブラガンチーノはいわゆる中堅どころ。激戦のサンパウロ州リーグで5位に入ったチームだから弱小ではないが、ボタフォゴに比べたら知名度もタイトルの数も劣る。しかし、そのチームにボタフォゴは大いに苦しんだ。

 ブラガンチーノは前半6分に先制点を奪うと、その後もゲームを支配、ボタフォゴがどうにか同点に追いつけたのは後半20分になってからだった。ボタフォゴはほとんどすべての点においてブラガンチーノに劣っていた。シュート数、ボール支配率、コーナーキックの数、パスの成功率。引き分けに終えることができたのはラッキーだったかもしれない。

 この試合もキャプテンを任された本田だが、これもまた平均以下の出来栄えとしか見えなかった。プレーは単調で、中盤の底でボールを受ける、ワン、ツーとタッチ、パスを出す、の繰り返し。そのパスはさすがに正確なものだったが、彼が鳴り物入りでリオにやって来た時、人々が本田に期待したものはそういったプレーではなかった。

 パウロ・アウトゥオリ監督は本田のプレーについて「今はまだブラジル流を学んでいるところ」とコメントしたが、まさにその言葉がぴったりくる。本田はまだブラジルのスタイルがわかっていないのだろう。