久保建英をめぐる噂の真相。ビッグクラブ関係者が明かす獲得の現実性 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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 しかし、レアル・マドリードが、欧州制覇で直接の敵となってきたシティに、虎の子の久保をむざむざと明け渡すことはない。契約を結んでいる2024年6月まで、じっくりと戦力になるかを見極め、条件を満たしたらマーケットを支配できる。もし「主力は難しい」と判断したとしても、20代前半なら移籍金として3000万ドル(約32億円)程度は見込める。焦って売りに出す理由はないのだ。

 現状、久保の去就で明らかなのは、2部降格のマジョルカを退団することだけだろう。ちなみにマジョルカは、少なくとも12人の選手が退団。久保はアレハンドロ・ポゾやクチョ・エルナンデスとともに、レンタルバックされるひとりだ。

 2020-21シーズンも、久保は国内のクラブにレンタルされる公算が高い。

「マジョルカよりも上位、欧州カップ戦出場、もしくは狙えるチーム」

 それがひとつの基準だろう。そうなると、6位でヨーロッパリーグの出場権も得たレアル・ソシエダが有力か。

 攻撃的なプレースタイルで、スペイン代表のミケル・オジャルサバルなど有力選手が多く、久保がステージを上げるのに最適だろう。レアル・ソシエダはレアル・マドリードと友好的な関係を保っているが、レンタルで2年契約のマルティン・ウーデゴールの去就を決めるのが、先決となるだろう。

 その行方は、これからも二転三転するだろう。

「久保の新天地はベティスで決まり!」

 そんな報道が出た翌日には、カウンターのような噂も立ち上っている。

「ベティスの永遠のライバル、セビージャが久保に食指を動かす!」

 セビージャはベティスとは比べものにならないほど、レアル・マドリードとの関係がいい。セルヒオ・レギロンはレアル・マドリードからの期限付き移籍選手だが、過去にも多くの交流があった。2019-20シーズンは4位で、新シーズンはチャンピオンズリーグに出場するだけに、条件も満たしている(15位だったベティスは欧州カップには出場しない)。

「久保ダービー」

 スペイン大手スポーツ紙『アス』は、そんな表現で同じセビージャ市のクラブの争いを焚きつけている。

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