嘆くメッシ「このままではCLで勝てない」。
バルサの終わりの始まりか (2ページ目)
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そして2月、クラブが契約していた会社が、SNSで、メッシなど主力選手に対するネガティブキャンペーンを張っていたことが露見した。選手との契約交渉を優位に運び、クラブ首脳陣が対立陣営を潰す工作活動だったと言われる。ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長本人は即座に関与を否定したが、クラブがその会社に契約料を払っていたのは動かぬ事実だ。
コロナ禍を経てリーグ戦再開後も、メッシはエデル・サラビアコーチの指示を無視。一枚岩ではないことは明らかだった。
言い換えれば、優勝を逃したのは自明の理だったのだ。
しかし、問題は表面化しただけだろう。バルサは数年をかけ、ゆっくりと蝕まれてきた。戦力にならない外国人選手を獲得しては売り払う。220億円で獲得したフィリペ・コウチーニョ(バイエルン)の市場価値は今や3分の1以下に下落している。主力は高齢化が進み、戦力も財力も消耗してきたのだ。
「このままでは、CLなど勝てない」
メッシの見解は、ポジティブではないが、ネガティブというわけでもない。とても現実的だ。
バルサが負の連鎖を断ち切って再生するには、道筋はひとつしかない。下部組織ラ・マシアへの回帰である。
最終節、敵地で0-5と大勝したアラベス戦も、華々しい活躍を見せたのはアンス・ファティ、リキ・プッチというラ・マシア育ちの若手2人だった。メッシ、セルヒオ・ブスケッツ、ジョルディ・アルバ、セルジ・ロベルトというラ・マシア組とプレーを重ねることで、そのクオリティは高まっている。この日のプレーは、将来のバルサの土台になり得るだろう。
バルサは、ラ・マシアから特殊なオートマチズムを植え付けられる。徹底的なボールゲーム。それが彼らのよりどころだ。
アラベス戦と同じ日、セカンドチームであるバルサBは2部昇格プレーオフを戦い、バジャドリードBを3-2で下して、次のラウンドに駒を進めている。ユース選手を多く帯同させての一戦になったが、改めてそのポテンシャルの高さを示した(安部裕葵はケガのため日本に帰国中)。キャプテンで8番のMFモンチュ(ラモン・ロドリゲス・ヒメネス)は、アンドレス・イニエスタの系譜を継ぐ選手だ。
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