久保建英に成熟の証。スペインの
知将がそのすごさを明確に語る
「マジョルカは地獄に近づいた」
マジョルカの地元紙である『ディアリオ・デ・マジョルカ』は、アスレティック・ビルバオ戦に敗れた地元チームについて、現実的かつ痛烈な見出しを躍らせている。
6月27日、リーガ・エスパニョーラ第32節。アスレティックの本拠地サン・マメスに乗り込んだマジョルカは、1-3とあえなく敗れている。コロナ禍から再開後、1分け4敗。バルセロナ、レアル・マドリードとの対戦があって分が悪かったとはいえ、言い訳はできない。
アスレティック・ビルバオ戦にフル出場した久保建英(マジョルカ) アスレティックはバルサ、マドリードと並んで、歴史上、一度も2部に落ちたことのないバスクの古豪である。バスク人純血主義のチームで、全員が頑健な体躯を持ち、強さ、高さ、速さ、激しさで敵を凌駕する。戦術的にも整備され、4-2-3-1で構えた時の守備の強固さは、リーグ3位の少ない失点という数字にも出ていた。
2年前まで2部B(実質3部)にいたマジョルカは、チームとしての厚みの差を思い知らされたと言えるだろう。1点を返すのがせいぜいだった。降格圏の18位で足踏みし、1試合未消化の17位(残留圏)エイバルとの勝ち点差は6に広がった。
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