2020.06.17

フランス式おもてなしに感心。
ユーロ2016で生まれた傑作スタジアム

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 赤木真二●写真 photo by Akagi Shinji

追憶の欧州スタジアム紀行(11)
ヌーボ・スタッド・ド・ボルドー(ボルドー)

 4年に1度、選ばれた32の代表チームが一堂に会する舞台。W杯には1カ月にわたり繰り広げられる、サッカーの品評会的な趣がある。さらにその現地観戦には、スタジアムを訪れるお楽しみが加わる。その多くは新築か改築。品評会という視点は舞台となるスタジアムにもあてはまるのだ。

ユーロ2016の会場となったヌーボ・スタッド・ド・ボルドー。夜になると、より幻想的に映る 2018年のロシアW杯は、そうした意味でとても優れた大会だった。いいスタジアムぞろいで、到着すると旅の疲れはたちどころに消えた。観戦気分の向上に大きな役割を果たしていた。対照的だったのは2002年日韓共催W杯における日本のスタジアムだ。作品として、日本代表のサッカーより見劣りした。

 2014年ブラジルW杯も、スタジアムの品評会という視点で眺めると物足りなかった。開幕戦を行なったアレーナ・コリンチャンス、決勝戦を行なったマラカナンともに、平凡というか新鮮味に欠けるというか、メッセージ性に乏しいスタジアムだった。