天野純がベルギーで衝撃を受けた常識の違い。「こんなに怒られるの?」 (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO


---- 日本人は次のプレーの布石としてバックパスに意味を見出しますが、ベルギーではすぐブーイングが飛びますよね。

天野 ホント、そうです。だから、日本の感覚でそのままベルギーでバックパスを出した時は衝撃を受けましたね。「えっ、こんなに怒られるの?」って。

---- ベルギーでは、右サイドに張った位置から中へカットインするシーンが目立ちました。横浜FM時代とは違う役割だったのでは?

天野 はい。サイドアタッカーでした。開幕前のプレシーズンでいいプレーをしたので、グレン・デ・ブーク監督(当時)も最初は右サイドでの起用が多かった。

 でも、ロケレンの調子が上がらず守り一辺倒となり、ボールを前に放り込むサッカーになってしまった。そうなると、俺にボールが来なくなって......。身体能力でゴリゴリ行けるようなタイプだったら、ボールを放り込むサッカーもできるとは思うんですけど。

---- ベルギーでは上半身の強化に努めたのですか?

天野 ベルギーに行って、あらためて「日本人の特徴はやっぱり俊敏性だな」と感じました。ターンした時の一瞬の速さとか、そういう部分。だから、少し体重を落として身体のキレを出そうとしました。体重を重くして"向こうの土俵"で戦うより、身体のキレで戦おうと。

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