W杯史に残る名勝負を目撃した、
BGMが世界一美しいスタジアム (3ページ目)
しかし、すぐにそれは無理だとわかった。スタジアム周辺は再開発が進んでいて、風景が一変していたからだ。かつてサンタ・フスタ駅前から通じる大通り沿いから望むことができたスタジアムの外観は、すっかり見えなくなっていた。シネマ・コンプレックス、ショッピングセンター、ホテルなどに遮られていた。スタジアムのあるべき姿を語る時、理想的と言われる複合施設化が、スタジアムを囲むように進んでいたのだ。
その時に観戦した試合は1998-99シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)初戦だった。セビージャの試合ではない。レアル・マドリード対インテル戦だ。
レアル・マドリードの優勝で終わった1997-98シーズンの準決勝ドルトムント戦で、ゴールを壊すなど、レアル・マドリードのサポーターが働いた狼藉の、これは制裁措置だった。UEFAからレアル・マドリードはホームで開催する権利を1試合、剥奪されたのだ。ラモン・サンチェス・ピスフアンはその代替地だった。
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