バロンドール史上最大のミス。2010年はスナイデルが受賞すべきだった (5ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji
  • photo by AFLO

 1999年はリバウド(ブラジル)が受賞しているが、デイビッド・ベッカム(イングランド)が受賞すべきだった。リバウドは国内リーグ優勝に貢献しているが、ベッカムは3冠 (プレミアリーグ、FAカップ、CL)なのだ。コパ・アメリカでの活躍を加味するならリバウドの受賞も納得いくが、コパ・アメリカはバロンドールとは関係がない。

 投票者はすべての試合を見ておらず、印象に左右されるのは否めない。その時々でチーム成績と個人の活躍のどちらを重く見るか。一定の基準がない分、バロンドールはいつもブレがある。首を傾げたくなる結果もたびたび起こる。

 ただ、2010年のスナイデルに関しては疑問の余地がない。チーム戦績、個人の活躍の両面で文句なしの受賞者のはずだった。スナイデルを4位にしてしまったのは、バロンドール史上最大の誤りと言っていいのではないか。

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