ブンデスリーガ中断で融資を受けるクラブも。日本人選手の現状は? (2ページ目)

  • 鈴木達朗●文 text by Suzuki Tatsuro
  • photo by Getty Images

 主にテレビ放映権料、スポンサー料、そして入場料の3つから成り立つ収入のうち、テレビ放映権料とスポンサー料を最低限確保しなければならない。会議では、各ステークホルダーがこの認識で一致した。

 実際に感染者が最初に出たクラブは、2部のハノーファーだ。原口元気が所属し、昨季1部からの降格クラブだが現在下位に苦しむチームに、さらなる苦難が訪れた。3月11日に若手のティモ・ヒューバースが、新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出たのだ。

 幸いにも、ヒューバースは軽い症状で済み、3月14日にはオンライン上でインタビューを受けている。自宅隔離中のヒューバースは、「調子はだいぶよくなった。今日も、少し風邪みたいな症状があるけれど、今までの人生で体験した風邪と違ったところはないよ」と自身の体調について説明。むしろ、家から一歩も出られないことによる退屈に苦しんでいると話す。

 さらに、検査結果でショックを受けた時のことも打ち明けた。

「最初は、本当に非現実的な感じがした。メディアを通じて、ウイルスについて聞いてはいたけれど、とても遠い世界のような感じがしていたし、ドイツに新型コロナウイルスが入ってきているような実感もなかったんだ。そうして、突然、自分が当事者になるなんてね」

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