ユーロ1年延期即決の裏事情。
UEFAが迅速に動いた背景を読み解く
UEFA(ヨーロッパサッカー連盟)は3月17日、関係機関の代表者を集めて緊急ビデオ会議を行なった。
そこでの結果を受け、今年6月12日から7月12日にかけて予定されていた「ユーロ2020(第16回ヨーロッパ選手権)」は1年延期となり、あらためて「ユーロ2021」として来年6月11日から7月11日に開催することが決定した。新型コロナウイルスの影響でユーロ2020は1年延期となった 新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、人々の健康と日常生活が脅かされている現状を考えると、もはやそこに議論の余地は残されていなかった。
また、その影響によって今月中旬からほとんどの各国リーグやヨーロッパカップ(チャンピオンズリーグ&ヨーロッパリーグ)が中断されているなかでは、強行開催という選択肢もあり得なかった。
そういう意味で、UEFAが迅速に下した今回の決定は、先行きの見えない状態が続くことで不安を募らせるクラブや選手、あるいは楽しみを奪われたファンに明確な指針と目標を与えた。その点において、ベストな対応策だったと言える。
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