ケガ人続出のアトレティコを、チーム最大の武器が大一番で後押しする (5ページ目)

  • 高橋智行●文 text by Takahashi Tomoyuki
  • photo by Getty Images

 CBではヒメネスと、出場停止を除き公式戦22試合連続出場で絶対的なレギュラーに成長したフェリペがコンビを組み、左サイドバックは穴となる可能性があるものの、ロディが再びプレーすると予想される。

 中盤ではシメオネの絶大な信頼を得ているアトレティコのカンテラーノ(育成組織出身)の3選手、コケ、サウール、トーマスの先発が確実視されている。今年に入り調子を落としていたサウールとトーマスだが、コケの復帰とともにパフォーマンスを高めてきた。

 中盤残りひと枠は好調のマルコス・ジョレンテに再びチャンスが与えられる可能性が高く、グラナダ戦やバレンシア戦のようにクアドラプルボランチ(4枚のボランチ)を形成し、リバプールに対抗すると考えられる。

 決戦2日前となる2月16日のトレーニングに、トリッピアー、エレーラ、ジョアン・フェリックスは参加しておらず、リバプール戦出場は絶望的となっている。その一方、ジエゴ・コスタは全体練習に参加しており、大一番での戦列復帰に向けてラストスパートをかけているが、メンバー入りはギリギリまでわからない。

 そのため、ここ2試合は応急処置としてコレアとビトーロが2トップを組んでいた前線については、ケガ人の回復次第だが、戦い方のベースはカウンターに変わりはないはずだ。そしてこれまでの流れと実績を踏まえると、モラタとコレアの2トップを選択するのが妥当だろう。

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