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リバプール快勝に見る「無敵の強さ」の理由。
南野拓実にも必ず出番はくる (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 対するリバプールは、今季リーグ21試合で20勝1分の無敗。唯一勝ち星を取れなかったのがシーズン前半戦のマンチェスター・U戦(1-1)であり、ユルゲン・クロップ監督も本拠地アンフィールドで行なわれる今回の一戦にかける意気込みは相当強かった。

 好調リバプールがユナイテッドを難なく退けるか。あるいは、マンチェスター・Uが意地を見せるか。

 結果から言えば、リバプールの巧者ぶりが際立っていた。スコアは2-0。後半アディショナルタイムまで1-0で推移する接戦であったが、試合内容はリバプールの圧勝だった。

 とにかく、リバプールは強い。マンチェスター・Uにプレスをかけられると、その網を無力化するように前線にロングボールを入れ、攻撃のギアを一気に上げた。あるいは、相手が後方でボールを回し始めれば、前線から囲い込んでプレスをかけ、ショートカウンターを狙った。

 それだけではない。敵が後方で守備ブロックを作ると、ボールをしっかりとつないで守備網を切り崩した。しかも、先制点は得意のセットプレーから奪取。攻撃のバリエーションは、実に幅広い。

 思わず唸ってしまったのは、いずれの状況においても選手たちが相手の出方を把握し、正確に状況判断を下していたことだ。フィールドにいる選手たちの意思統一が完璧になされていると、そう言い換えてもいいだろう。

 たとえば、最終ラインでDFフィルジル・ファン・ダイクがボールを持てば、ロングボールの"一発"を狙ってFWモハメド・サラーが相手DFラインの背後に走り出す。センターフォワードのロベルト・フィルミーノが「囮の動き」でサイドスペースに流れたら、左FWのサディオ・マネはダイアゴナルランで中央部に侵入した。

 まるで同じテンポで呼吸しているかのように、フィールドにいる選手全員がスムーズに連係&連動した。こうした共通理解と状況判断のよさは、クロップ体制が「無敵の強さ」を誇る理由のひとつである。

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