バルサ本拠地大改修の設計を
受注した日本企業。「コンペはCLでした」 (5ページ目)
審査員は世界中から雇われているプロ中のプロ。彼らとのやりとりは掛け合いのようで楽しかったです。我々は知識豊富なスタッフを送り込みましたが、彼らは審査員の質問に当意即妙、すべて答えることができました。たとえば、どれほどお金がかかるかとか、それをその場で答える。彼らにはそこで、『日建設計なかなかやるな』という印象を与えることができたのだと思います」
亀井社長による最終のプレゼンテーションが行なわれたのは2016年3月8日。結果が通知されてきたのは、その日も押し詰まった夜の20時半頃だったという。
「ジョアン・パスカルさんの携帯に連絡が入って......その持っている手が震えているんですよ。ちょうど、お疲れさま会をしていたのですが、だいぶ待って不安になってきたところに電話がかかってきた。僕らにはそれまで欧州で設計した経験がありません。しかも世界一のスタジアムです。感激しました」(亀井氏)
優勝は日建設計とパスカル・アウジオ。満場一致だったそうだ。
(つづく)
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