2019.12.17

吉田麻也が信頼のトレーナー。
選手に「バカ受け」施術で世界に挑む

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text & photo by Tajima Kosuke

 サウサンプトンのDF吉田麻也を裏で支える日本人トレーナーがいる。

 彼の名は木谷将志(きたに・まさし)。2013年から吉田の個人トレーナーを務め、日本と英国を往復する生活を送ってきた。そして今年4月、日本を離れて英国への移住を決意。名古屋市内にある自身のクリニックを後輩に託し、吉田が万全のコンディションでプレーできるよう、英国でサポートしているのだ。

吉田麻也の個人トレーナーを務める木谷将志氏(右)「トレーナーにはいろいろな仕事がある。まず、ケガに対応する。そして、ケガをしないような対応をする。さらに、コンディションやパフォーマンスを上げるというところにつながる施術をしています」と、木谷は自身の仕事について説明する。

 トレーナーにとって、試合前後のメンテナンスは欠かせない。吉田の場合、試合に出場したら帰宅時間が何時になろうとも、必ず施術を行なう。

「英国北部のニューカッスルで試合をし、英国南部のサウサンプトンに午前0時に帰宅したとしても、そこから施術を行ないます。次の日のリカバリーが全然違いますから」(木谷)。いつでもすぐ駆けつけられるよう、英国での住居は吉田の自宅から5分の距離に構えた。

 吉田も、個人トレーナーが常に側にいる有り難さを語る。

「個人トレーナーさんが(イギリスに)来てくれた。今までは定期的に日本から来てくれていたんだけど、今はイギリスにいるので。それはデカいです」

 プレミア在籍8季目の吉田は、今年8月で31歳の誕生日を迎えた。身を置くのは、接触プレーも当たりも激しいプレミアリーグ。しかも吉田の場合は、代表戦のたびに日本やアジアへの長距離移動を強いられる。日々のメンテナンスが極めて大事な年齢になったが、木谷の施術のおかげで、「身体は今が一番いい」と胸を張る。

 試合の前々日に身体をほぐし、試合後にはすぐリカバリーの施術を行なう。もちろん、代表戦から長距離移動で英国に戻ってきた時もケアは怠らない。

「その日、その時によって、状態は全然違う。ここが気になる、どこが張っているかとか、日々変わるので。そこをケアします」(木谷)。吉田の身体と常に向き合いながら、きめ細かいサポートを行なっているのだ。