鎌田大地にとって「忘れられないゴール」になった殊勲の2得点 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO



 そして、向上心の塊である長谷部らしく、鎌田ならもっとできるとハッパをかけた。

「成長してきたなかで、ゴールはブンデスでまだ獲れてない。ゴールを獲るというところは、彼自身も足りないと話していた。今日2点獲れたので、これからブンデスでも点を獲れる感覚があるんじゃないかなと。

 ベルギーとは違うブンデスで揉まれていて、まだ壁に当たっている部分はあると思う。そこを乗り越えたらやっぱり、今のクラブじゃなくてもっと上のクラブにも行けると思う。まだ23歳ですしね。可能性というのはいくらでもある」

 筆者は鎌田との質疑応答で、次のように尋ねてみた。「今、アーセナルは調子が悪いが、名門相手に2ゴールを挙げて勝利に導いたというのは大きな自信になるのでは?」と。鎌田は静かな口調でこう語った。

「ほんと小さい頃から見てきたチームだし、こういう大きなスタジアムで、僕自身、得点も獲れていなかったので。ヨーロッパの大きな舞台での最初のゴールになったし、すごいうれしさもある。忘れられないゴールになるかと思います」

 その忘れられないゴールも、鎌田にとって一歩にすぎない。さらなる高みを目指して、ここからゴール量産を狙う。

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