リバプール優勢。トッテナムにチャンスは? CL決勝を3賢人が予想! (2ページ目)

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倉敷 莫大な移籍金に当時は驚きましたが、お釣りがくるほどの活躍です。彼が加入するまではセンターバックが弱点でしたから、獲得に関わった方たちの目は正しかったわけです。さらに今シーズンはファビーニョの存在も光っています。ここにきて本当にいい補強だったと感じられるようになりました。とにかくリバプールはセンターラインが強い。両サイドバックの攻撃参加も効果的です。

小澤 たしかにファビーニョがアンカーポジションにはまったので、ジョーダン・ヘンダーソンが1列前のインサイドハーフでプレーできるようになったことは大きいですね。彼は運動量もあるし、スプリント能力も高い。カウンターやサイド攻撃の局面でボックス内に入っていくことで3トップ頼りではない決定機の創出ができるようになります。

倉敷 困った時のジェームズ・ミルナーもいます。準決勝第2戦もそうでしたが、ミルナーはいろいろなポジションで質の高いプレーをしてくれるので、監督は助かるでしょう。彼がゴールを決めるとほとんど負けないというタリズマン的なプラスもあります。

 あえて不安要素を探せば、ファン・ダイクとコンビを組むセンターバックが確定できないことでしょうか。

中山 昨シーズンまでは主にデヤン・ロヴレンがパートナー役を務めていましたが、そこが穴になっていたこともあって、今シーズンはジョエル・マティプがコンビを組むケースが増えましたね。実際、彼の方がロヴレンより安定している印象を受けます。

 それと、クロップの采配で驚かされたのは、準決勝2試合でロベルト・フィルミーノ、さらに第2戦ではモハメド・サラーも故障で使えなかったなか、第1戦ではジョルジニオ・ワイナルドゥムを1トップにするという奇策に打って出たことです。しかも、そこで失敗したと思ったら、第2戦ではそのワイナルドゥムが後半途中から登場して救世主になった。

 計算したうえでの選手起用ではなかったと思いますが、第1戦の戦犯として批判を浴びたワイナルドゥムをあの場面で起用して、彼のリベンジにかける思いを見事に解き放してあげた采配は、クロップならではだと感じました。それは、第2戦で先発したディヴォック・オリギとジェルダン・シャキリにも言えることですが。

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