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本田圭佑からもらった金言を胸に、
元川崎のDF井川は香港で奮闘する (4ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

来季も香港でプレーすることを目指す来季も香港でプレーすることを目指す――具体的にはどんなことでしょうか?

「サッカースクールやエージェント、サッカーに関連したビジネスですね。自分のキャリアを振り返っても、今の香港でJリーグと最も近くにいるのは僕だと思う。Jリーグと一緒にやりたいアイデアはあるので、多くの人と会って話を聞いてもらっています」

――香港でビジネスを始めたいわけですね?

「親友の嵜本晋輔(さきもと・しんすけ 元ガンバ大阪)には、とてもいい刺激をもらっています。嵜本は、現役引退後に上場企業の社長になった成功例ですよね。Jリーガーの引退後って、指導者や解説者など、ある程度決まったレールがありますけど、僕はそうでなくてもいいかなと。『プロのサッカー選手を終えた後に、こんな生き方もあるんだ』と、次の世代に別の選択肢を見せたいんです」

――ではまずは、来季の現役生活ですね。

「契約の折り合いさえつけば、2部でも構わない。できれば、若手の選手が多いチームがいいですね。最近、子供たちを指導しているうちに、教えたい気持ちが強くなっていて、香港サッカーのレベルを上げたいとも思うようになったんです。

 日本を含め、アジアの代表チームが世界でなかなか勝てないのは、競い合うチームのレベルが低いことも要因だと思っています。だから、他のアジア諸国がもっと力をつければ、全体のレベルも上がるはず。そうなれば、アジア勢がW杯でもっといい勝負をするようになるかもしれない。壮大な夢みたいなものですけど」

――(名古屋グランパス時代の同僚)本田圭佑選手にも相談されたそうですね。

「はい。本田は同じガンバ大阪ジュニアユース出身で、けっこう仲良くしています。彼にはサッカースクールを運営するにあたっての心構えや経営について、アドバイスしてもらいました。あと、『せっかく"金融の街"香港にいるのだから、ビジネスも学ぶべきだ』とも言ってくれました。これからも香港で生きていきたいので、それを実行に移していこうと思います」

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