2019.03.14

CLで雪辱に燃えるリバプールのクロップ。
効果的ならロングボールも使う

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 バイエルンがチャンピオンズリーグ(CL)で最後に優勝したのは2012-13シーズンで、決勝を相手はボルシア・ドルトムントだった。バイエルンの監督はユップ・ハインケス。対するドルトムントはユルゲン・クロップになる。

 その後、ドルトムントからリバプールに移ったクロップにとって、今回のバイエルン戦は雪辱戦に値した。当時ドルトムントにはロベルト・レバンドフスキ、マッツ・フンメルスも在籍していた。ともに戦った選手と、今度は敵として戦うことになった。

 CL決勝トーナメント1回戦バイエルン対リバプール。アンフィールドで行なわれたその第1戦は0-0だった。内容的にもほぼ互角で、なにより面白かった。サッカーの競技レベルの最大値を更新しそうな、目を洗われるような一戦だった。

 その一番の要因はプレッシングだ。高い位置から網を掛けいくバイエルン。それを凌いで前進しようとするリバプール。その逆もあったが、アウェーのバイエルンが引いて守ることなく積極的に打って出たことが、レベルの高い好試合になった原因だ。

 バイエルンホームの第2戦。これまた攻守の入れ替わりが激しい一戦となったが、押し気味に試合を進めたのはバイエルンだった。リバプールは高い位置からプレスを浴びると、第1戦のようにはうまくつなげない。まさに”はめられた”状態に陥った。

バイエルン戦で貴重な追加点を決めたフィルジル・ファン・ダイク(リバプール) 4対6の割合で押し込まれる展開に持ち込まれたリバプール。だが、試合はわからない。ロングボールはこの手の問題を抱えたときの大きな解決策だ。上品とは言えないが、たまに効果を発揮する。事件を引き起こす力がある。

 26分、リバプールのディフェンスリーダー、フィルジル・ファン・ダイクが前線にロングキックを送る。そのボールは思いのほか精度が高く、駆け上がった左ウイング、サディオ・マネの足もとにスッポリと収まった。このプレーに、誘われるように反応したのはバイエルンGKマヌエル・ノイアーで、ゴールを飛び出しマネに接近した。