ロナウドが「CL4連覇」へ前進。メッシとの対決は実現するか (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTORAFIA

 マーカーはディエゴ・ゴディン。ヘディングに関しては世界最強と言いたくなる空中戦の名手に対し、ロナウドは高々としたジャンプで対抗。完勝を収めた。

 シュートはアトレティコのGKオブラクのビッグセーブに遭い、ノーゴールかに見えたが、ここで「ゴールライン・テクノロジー」が作動。ゴールが認められ、通算スコアは2-2となった。

 ユベントスのペースはここで落ちた。飛ばしすぎが心配された。もしアトレティコがアウェーゴールを決めれば一転、敗色は濃厚になる。

 しかし、アトレティコにいつものしぶとさはない。ジエゴ・コスタ、フィリペ・ルイス、トーマス・パーティをケガや累積警告で欠いたこと、頼みの綱のゴディンがロナウドに完敗を喫したこと、ゴールライン・テクノロジーによるゴール判定も、勢いを削がれる原因になっていた。

 ユベントスの決勝ゴールは、延長突入のムードが色濃くなってきた41分に生まれた。ペナルティエリア内のベルナルデスキを、交代出場したアンヘル・コレアが背後から倒してしまう。

 ロナウドはここでPKキッカーとして登場。オブラクの動きと逆方向に蹴り込んだ。大逆転勝ちの決勝ゴールには、ハットトリック達成というおまけまで付いた。

 レアル・マドリードは2シーズン前のCLで、ユベントスを破り優勝したと述べたが、その準決勝の相手はアトレティコだった。ロナウドはその第1戦でハットトリックを決めている。ロナウドのCLにおけるハットトリックはそれ以来。アトレティコはユベントスに敗れたというより、ロナウドに敗れた気分だろう。

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