若手台頭のレアルに復調の兆し。欧州4連覇も「不可能ではない」
「たしかにレアル・マドリードにはスター選手が大勢いるけど、結局はチームありき。チームを超える選手はいない。それだけ巨大なクラブなのさ」
現役時代にインタビューしたとき、サンティアゴ・ソラーリ現監督は、レアル・マドリードでプレーする意味について、そう答えていた。
「自分は"王者のクラブ"でプレーする幸せを感じているよ。大勢の人々の尊敬の眼差しを受けるんだから、誇りだよ。もちろん、負けることは許されない。それを受け入れられないなら、このクラブではやっていけないよ。ネガティブになることもあるけど、自分は楽観主義者なんだ」
ソラーリは監督としても、その境地でマドリーを率いているのだろう。
2月13日、チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16。レアル・マドリードは欧州4連覇に向けて、オランダの伏兵アヤックスと対戦する。簡単な相手ではないが、指揮官ソラーリは虎視眈々と勝利を伺う。
「アヤックスは伝統的に若手を育て、登用し、攻撃的サッカーを信奉している。今も競争力は高い。勝利の条件? 我々がレアル・マドリードの歴史にふさわしい戦いをすることさ」
アトレティコ・マドリード戦でドリブル突破を見せるヴィニシウス・ジュニオール 昨年11月、チームは混迷のなかにあった。不調を極め、フレン・ロペテギ監督が解任されると、暫定監督としてカスティージャ(レアル・マドリードBチーム)を率いていたソラーリが"継投"した。
ソラーリは連戦連勝を収め、正式に監督として指揮を執ることになった。プレーは確実に改善。クラブW杯でも世界一に導いている。
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