なぜネイマールは敵をつくるのか。チームメイト、監督、税務署... (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 こうしてネイマールは2011年、監督を辞めさせることのできる選手として悪名が馳せてしまった。

◆ウナイ・エメリ
 昨シーズンもネイマールは監督解任劇にひと役買っている。少なからずの人間が、「エメリがPSGを辞めさせられたのは、ネイマールといい関係になかったからだ」と証言している。エメリはネイマールではなく、カバーニをPKキッカーに任じたからだ。

◆審判
 サンドロ・メイラ・リッチはブラジルでもっとも有名な審判で、W杯2大会で笛を吹いている。彼はネイマールと裁判で争い、ネイマールは多額の賠償金を払わなければならなくなった。

 ネイマールがまだサントスでプレーしていた2012年、彼はSNSにリッチを中傷するような書き込みをしたのだ。「盗人の審判は警察に捕まってパトカーでスタジアムを後にするだろう」と。ブラジルの裁判所はリッチ審判の告発を受けて、次のようなメッセージを出している。

「リッチ氏の尊厳を傷つけた言葉にネイマールは責任を持たなくてはならない」

◆クラブW杯
 2011年、横浜で行なわれたクラブW杯決勝で、サントスはバルセロナに大敗を喫した。当時サントス所属のネイマールにはまったくいいところがなく、ケガをしたくなくて本気でプレーしなかったのだろうと非難された。しかしその数年後にある事実が判明し、ネイマールはブラジルとスペインの裁判所で告発に対して弁明をしなければならなかった。その事実とは、日本行きの前に、「ネイマールはすでに対戦相手のバルセロナと契約を結んでいた」というものだ。

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