ネイマールが世界最高の選手になるためには、根本的な改革が必要だ

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

あなたの知らないネイマール(4)

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 ネイマールには根本的な改革が早急に必要だ。

 2月5日で27歳になるネイマールだが、その振る舞いはまるで子供のようだ。感情のままに泣き、真剣に女性と付き合うこともなく、ピッチの内外で悪ふざけをし、パーティーでバカ騒ぎをし、狂ったようにSNSに投稿し、自分では責任を負おうとしない。

レアル・マドリード移籍説やバルセロナ復帰説が流れているネイマール photo by Getty Imagesレアル・マドリード移籍説やバルセロナ復帰説が流れているネイマール photo by Getty Images ロシアW杯でベルギーに敗れた後、ブラジル代表のコーチのひとりだったエドゥーはこうコメントした。

「ネイマールは子供と同じだ。毎試合いいプレーをし、ゴールをし、勝利をし、人々の手本とならなければいけないことは、彼にとってはあまりにも荷が重すぎた」

 この言葉はブラジルで波紋を呼んだ。「エドゥーは何を言いたい? 26歳で、もう7歳の子供の父親でもあるネイマールが子供?」と。

 だが、思い出してほしい。11歳のころから周囲は彼をさんざんに褒めそやし、15歳で父親より高い給料をもらうようになった。そばにはいつもネイマール・シニアがぴったり寄り添い、何があっても彼をかばい続ける。友人も彼から離れない。彼らはバルセロナにもパリにも、そしてW杯にもついていく。

 彼らはネイマールを最大限に甘やかすので、ネイマールはいつまでたっても現実が見えない。子供のように無垢で、そして無責任だ。それが人間としても、そして選手としても、ネイマールの成長を阻害している。

 ネイマールの父は、彼以外の人間がネイマールに近づくことを許さない。彼はマネジメントを学んだこともなければネゴシエートのやり方も知らない。英語もフランス語もしゃべれず、法律も知らない。つまり代理人を務める能力など持ってはいないまったくの素人だ。

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