ネイマールを丸裸にする。市場価値ナンバー1の知られざる素顔 (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ネイマールは傲慢な人間でも尊大な人間でもない。その素顔はシンプルで冗談好きの明るい青年だ。ただ、周囲の評判や悪意を気にせず、自分の行動をあっけらかんと世間に公表してしまうので、それがしばしば非難の的となってしまう。

 ここではいくつかのキーワードをもとに、ネイマールの素顔とそのバックグラウンドを紹介したい。

◆タトゥー
 ネイマールは全身に36のタトゥーを彫っている。昨年10月末に彫ったものは首から腰にかかるほどの大作で、背中の左側にバットマン(バットマンは彼の大好きなヒーローだ)、右にスーパーマンが配されている。その他にも十字架、タイガー、オリンピックマーク、家族の似顔絵、ハートマーク、ボールの上に座った少年、バルセロナで勝ち取ったタイトルなどだ。

 また、彫ってあるフレーズは彼の座右の銘とも取れるもので、彼を知るためにはとても有効だ。「人生はジョーク」「すべては過ぎゆく」「Sray Strong(強くあれ)」「Never ending love(永遠の愛)」......。しかし、もっとも興味深いものは「シー!」「黙ってろ」「あまりしゃべるな」だろう。彼は私にこう言ったことがある。

「皆がグダグダしゃべっている間に僕は行動する。多くのヤツらは口先だけだが、僕は足もとにボールを持ち、黙って行動するのさ」

◆モットー
 ネイマールには、自分を表現する最適な言葉があるという。「Ousadia」と「Alegria」だ。このフレーズは彼のキャップにも、シャツにも、「パルカス」と呼ばれるマブダチのグループへの高価なプレゼントにも見られる。「Ousadia」は挑戦という意味。常に大胆で何事も恐れず、誰もやったことのないことに敢えて挑む勇気のことだ。一方。「Alegria」は陽気さという意味だ。

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