ベスト11に選ばれた長谷部誠。代表引退もモチベーションは変わらず
キッカー誌の2018~19シーズン前半戦ベストイレブンに、DFとして長谷部誠(フランクフルト)が選出されたことは、日本でも大きく報じられた。長谷部はキッカー誌だけでなく、南ドイツ新聞という一般紙でもベストイレブンに選出されている。
長谷部のベストイレブン入りはドイツでも話題になったが、それよりもGKマヌエル・ノイアーと、DFマッツ・フンメルス、ジェローム・ボアテングが選ばれなかったことが反響を呼んでいる。この3人はバイエルンの主力であり、ドイツ代表の守備の要でもある。ドイツ代表とバイエルンが並ぶように凋落していったことの象徴のようにも見える。
ちなみにキッカーの表紙にはノイアーの大きな写真が載り、その横に長谷部と、GK部門でベストイレブン入りしたドルトムントのロマン・ビュルキの写真が掲載されていた。主役はベストイレブンを逃したノイアーだった。
昨年12月、アジア最優秀国際選手のトロフィーが贈られた長谷部誠 それにしても、今季前半戦の長谷部の戦いぶりに感心させられるばかりだった。多くの海外組日本人選手が苦戦するなか、長谷部の安定ぶりは際立っていた。
長谷部はブンデスリーガの開幕前に行なわれたバイエルンとのスーパカップと、ドイツ杯1回戦にフル出場した。ところがチームは2連敗。するとリーグ戦の開幕から2試合はベンチメンバーから外れ、第3節ドルトムント戦も、ベンチには入ったものの出場なしに終わった。
当時、体調不良によるとの報道もあったが、本人は「そういう問題じゃなかったと思います」と話している。チーム内での序列がいったん下がったということだ。だが、すぐにそれを覆し、スタメンに返り咲いた。そして返り咲いてしまえば、フランクフルトは長谷部のチームになっていた。
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