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警戒感は杞憂に。レアル対鹿島戦は
スペインでどう報じられていたか (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by MEXSPORT/AFLO

 2年前の準決勝クラブ・アメリカ戦後、日本のメディアから鹿島のことを聞かれ、詳しくは知らないため返答に困っていた当時のジネディーヌ・ジダン監督に比べて、はるかに具体的で要領を得た答えだった。

 試合を中継していたTVEは、ハーフタイムの寸評で「試合序盤は鹿島がチャンスを掴む形で進んでいた。徐々にマドリードがリズムを上げてからは守勢に回ったが、このままリズムが上がっても我慢できればチャンスは回ってくる」と、鹿島にもチャンスはあると伝えていた。

 だが、後半開始直後に鹿島の守備のミスをついてベイルが2点目を決めると「この2点目が試合の流れを大きく決めた。山本(脩人)のバックパスが正確でなかったのに加えて、GKとDFの連係でもミスがあった。2つの鹿島のミスが重なって生まれたマドリードの2点目だった」と、その場面を振り返った。

 その後のテレビ中継は、試合後に放送する歌番組の宣伝を何度もはさむなど、かなり余裕を持ってレアル・マドリード優勢の試合を実況していった。VAR判定で決まった後半33分の土居聖真のゴールについても「VARは正当な判定を下してくれる」と、素直に得点になったことを認めていた。

 レアル・マドリードと鹿島の再戦。テレビのニュースではこの日一番のニュースではあったものの、アトレティコ・マドリードのリュカ・エルナンデスが冬の移籍市場でバイエルンへ移籍するという話も、それに負けないくらい大きく伝えられていた。

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