名前が挙がるグティ、コンテ...レアル監督にソラーリ昇格の可能性も (3ページ目)
攻めの姿勢を貫いたソラーリのチームは、2-0の勝利を飾った。オドリオソラだけでなく、左サイドバックのレグイロン、そしてヴィニシウスは及第点をつけられるだろう。ロペテギ時代はプレー時間が限られた3人が、最高の働きをした。
一方で、ソラーリはノーゴールに終わり再び批判を浴びたベンゼマを擁護している。
「守備面の貢献は大きかったし、FWとしては規格外の洗練された技術を持つ」
はたして、ソラーリにレアル・マドリードの指揮官としての資質はあるのか?
筆者は現役時代のソラーリに、インタビューをしたことがある。
「レアル・マドリードで伝説を作ったアルゼンチン人、(アルフレッド・)ディ・ステファノに言われたんだよ。『マドリードで成功したかったら、強い魂を持ち続けろ。かたときも気を抜くな』ってね」
当時、チームはスター選手と生え抜きの若手だけのチーム編成を打ち出していた。ソラーリはそのはざまの「中流階級」と言われ、立場が弱かった。クロード・マケレレやフェルナド・モリエンテスなど似た境遇の選手が次々に退団する一方、彼はかじりつくようにとどまっていた。
「レアル・マドリードは、チームとして勝つかどうかがすべて。それは選手が誰でも変わらない。自分はどう言われようとも、練習場でポジションをつかむために全力を尽くすだけさ。ネガティブになるときはあるけど、最後はいつもポジティブ。それが王者マドリードの精神だと思う」
そう語っていたソラーリは、レアル・マドリードで戦い抜く意味を知っている。荒野を生き抜くパーソナリティは持っていた。それは指揮官としてのアドバンテージにもなるかもしれない。
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