2018.08.21

もはや異星人扱い。ロナウドの
セリエAデビュー戦に特殊部隊も出動

  • パオロ・フォルコリン●文 text by Paolo Forcolin 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 言ってみれば、世界最高の選手がイタリア最強のチームでデビューするだけのこと――。にもかかわらず、試合が行なわれたベローナは、まるで一国の要人がやってきたようなものものしさで、スタジアムには対テロの特殊部隊までが出動した。

 ベンテゴーディ・スタジアムは満員御礼。ホームのキエーボ・ベローナのサポーターよりも、確実にユベンティーノの数のほうが多かった。何時間も前からスタンドに陣取っていた彼らは、待ちきれなくて身もだえし、試合前のウォームアップに選手たちが姿を見せると、クリスティアーノ・ロウナドがボールに触れるたびに拍手を送った。そう、ただボールに触るだけで。

セリエAデビューを飾ったクリスティアーノ・ロナウド(ユベントス) photo by Maurizio Borsari/AFLO おかしなことだ。他のチームならいざしらず、ユベンティーノはスタープレーヤーには慣れているはずだ。オマール・シボリ(1950~60年代に活躍したアルゼンチン人)に始まり、ミシェル・プラティニ、ロベルト・バッジョ、アレッサンドロ・デル・ピエロ。最近もカルロス・テベスやゴンサロ・イグアインと、名選手が途切れたことはない。目も肥えているはずだ。

 しかし、ロナウドの加入が決まって以来、メディアの音頭に乗せられたのか、彼への期待は、宇宙にも届くほど高くなってしまった。まるで他の惑星からやって来た異星人のような扱いで、誰もが地球人以上の活躍を彼に期待している。

 そんなセリエA開幕戦はどうだったのか。

 結果からいえば、ユベントスにとっては悪い開幕戦ではなかった。サミ・ケディラ、レオナルド・ボヌッチ(正確にはキエーボのオウンゴール)、フェデリコ・ベルナルデスキがゴールを決め、2-3で勝利を持ち帰ることができた。