長谷部誠のヒザがピンピンしてる。10戦連続フル出場にハリルも安心 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「自分が使われている意味というのは、やはり試合のなかでディフェンスラインにも入れるし、中盤でも(できる)。相手が変えてきたら、自分たちも変えられるという部分で、自分のいる意味というのが大きいと思う。そこで(存在感を)示さないとね。本当に競争は厳しいので、このチームでは簡単に出られなくなると思うし、どちらで出てもしっかりとできるようにしています」

 試合中にポジションを変更するなど、フレキシブルな対応をするうえで大切なことがあるという。

「多少なりとも(リベロから見て)ボランチの選手にどう動いてほしいとか、そういうものはありますけどね。でもそれよりも、ふたつのポジションで切り替えなきゃいけないのは頭のスイッチ。まあ、自分の中ではそんなに難しいことだとは思っていないです」

 もっとも、残念ながら長谷部のその"能力"が、日本代表でのプレーに生かされたり、システムの選択肢を増やすことに直結することはない。ハリルホジッチは基本的に3バックにはトライしていない。そうなると、4バックのCBのうちの1枚に長谷部が入るということはあまり現実的ではなく、やはりボランチでのプレーということになりそうだ。

 その日本代表について、長谷部は言う。

「代表という場所は、本当に誰が毎回入るかわからないし、それぞれの選手選考に対して、選手が何かを言うのはあまりいいことではないと思う。逆に選ばれた選手には、しっかりとそれぞれの立場で役割というのがあると思う。それは僕個人もそうです」

 では、経験豊富な主将・長谷部にとっての立場、役割とはどういうことになるのだろうか。

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