2018.03.07

レアルが「バルサ風味のサッカー」で
PSGを撃破。CL3連覇に近づく

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 後者でいくと危ない。PSGに逆転の目は残されている。3-1で勝利した先月15日以降のレアル・マドリードをそうした目で見ていたが、ジダンはこちらの懸念を察してか(そんなはずはないか)、PSG第1戦の後半34分以降のサッカーを選択した。イスコではなく、ルーカス・バスケス、マルコ・アセンシオを優先させるサッカーだ。心配は杞憂に終わりそうな気配を漂わせながら、この第2戦を迎えた。

 スタメンに両サイドアタッカーの名前を見た瞬間、レアル・マドリード有利を確信した。75対25の関係は、80対20に膨れあがった。

 後半6分にC・ロナウドが奪った、通算スコアを4-1とする決定的な先制ゴール(アウェーゴール)は、ルーカス・バスケスの折り返しを頭で叩き込んだ、まさにサイドアタックの産物だった。

 後半21分、PSGのイタリア人MFマルコ・ヴェッラッティが退場処分を課せられる以前から、試合はすでに決着していた。

 PSGには運のなさを感じる。相手がレアル・マドリード以外なら、ネイマール不在でも互角かそれ以上の関係で戦えていただろう。力のある選手は揃っていた。

 不足している点をあえて言うなら、チーム力としてのしぶとさだ。ブンデスリーガ同様、フランスリーグもいわば「無風地帯」だ。PSGは現在、モナコに14ポイントもの大差をつけ、首位をいく。

 ピレネー山脈の向こう側にあるスペインリーグ、あるいは、ドーバー海峡の先にあるプレミアリーグに参戦していれば──と思いたくなる。レアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ級のチームと普段のリーグ戦で対戦する機会がない弱みが、PSGには見て取れる。