光った柴崎岳、ハマらぬコウチーニョ。
2人の違いでバルサが大苦戦に (4ページ目)
なにより、サッカーが美しくない。「美しいサッカー(娯楽的サッカー)と勝利をクルマの両輪のように追求する」バルサらしさはどこへやら。かといって、コウチーニョ加入後の3試合は、その対極に位置する「現実的なサッカー」でもない。穴の多いサッカーになり下がっている。マンCの方が、何倍もバルサらしく見える。
バルセロナ戦に先発、後半43分までプレーした柴崎岳(ヘタフェ) 一方でこの試合、ヘタフェ(中盤フラット型の4-4-2)の左サイドハーフで起用された柴崎は、コウチーニョとは対照的だった。優れたポジションワークで勝ち点1奪取に貢献。メンバー交代を機に2トップの一角とポジションを入れ替わるそのユーティリティ性は、チームにプラスの効果をもたらしていた。
決定的に近いチャンスにも2~3度、絡んだ。そのうち1本でも得点に繋がっていれば、柴崎の名前はバルサの無敗記録を止めた選手という付加価値(前々回のクラブW杯決勝、鹿島アントラーズ対レアル・マドリード戦のような)がついて、世の中に広まっただろう。代表選考レースでも断然、優位な立場に立ったはずだ。惜しいことをした。
バルサが国内リーグで次に対戦するのはエイバル(アウェー)。乾貴士にとってはチャンス到来だ。不敗記録を止めるスコアラーになれるか。その後にはCLチェルシー戦(アウェー)も控えている。このあたりで初黒星を喫する可能性はけっして低くないのである。
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