ネイマール抜きでも、なぜ今季のバルサは強いのか。あの3人が考えた (4ページ目)

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中山 まず今季に関しては、コウチーニョは(前所属のリバプールで今季のチャンピオンズリーグに出場しているため)チャンピオンズリーグでは起用できませんので、リーグ戦と国王杯のみでプレーします。ラ・リーガでは首位を独走しているので優勝できるとは思いますが、優勝を確実なものとするという意味においても大きな補強だと思います。

 それと、僕が最も注目しているのは、コウチーニョの加入によってバルベルデが3トップにするのかどうかという点です。コウチーニョは両サイドウイング、トップ下、4-4-2の両サイドハーフなど、いくつものポジションでプレーできるので、チャンピオンズリーグは従来通りのシステムで戦うとして、コウチーニョがプレーするリーグ戦や国王杯でバルベルデが4-3-3にトライするのか、そこを楽しみにしています。

小澤 チームが好調ななかでのこのビッグディールですから、またチーム周辺に漂う雰囲気は良くなりますよね。今夏からあれだけ失態を重ねてきたフロントに対する風向きもすっかり変わっていますし、結局プロは結果が全てということがよくわかるバルサの前半戦です。

 中山さんの説明どおり、コウチーニョをCLで使えないのは痛いですし、正直ラ・リーガは独走状態なので、後半戦に向けてより重要度と難易度が高まるのはCLです。なのでCLにこそコウチーニョを使いたいところですが、それができないということで、戦術的にはコウチーニョ加入によってバルベルデ監督がシステムも含めて大きく変えることはないだろうと見ています。

 ポジション適性としては左エストレーモでしょうが、今のバルサにおいてはジョルディ・アルバが攻撃時にはエストレーモとして機能していますのでインテリオール(インサイドハーフ)やパウリーニョがやっているトップ下と右サイドハーフの兼務のようなタスクを担うイメージを持っています。

 いずれにせよ、バルベルデ監督はコウチーニョのゲームメイクやラストパス以上にゴール、決定力に魅力を感じているようなので、インテリオールでの起用となってもよりボックスに近いプレーをさせることになるでしょう。

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