堂安律を直撃。驚異のコミュ力でチームに君臨、ロシアW杯代表も狙う (2ページ目)

  • 高村美砂●取材・構成 text&photo by Takamura Misa

――コミュニケーションを深めるうえで、意識したことはありますか。

「単純に会話を心掛けることはもちろんですが、その中でも周りにナメられないように、とは意識していました。だからこそ、加入したての頃に『ジャパン』などとからかわれたときには、あえてキレるようにしていた。でも、それで孤立しては意味がないから、向こうが謝ってきたら、すかさず肩を組みにいくなど、とにかく起きることすべてに大げさに反応していました。

 それは、加入に際して『ポジション、自分の役割を考えても、このチームの中心的な立ち位置にならなければいけない』と感じていたから。仮に僕がサイドバックなら、ある意味『イジられキャラ』でもよかったかもしれないけど、(自分の)ポジション的に考えても僕が攻撃の軸になるべきだと思ったし、だからこそピッチ外での振る舞いがピッチ内にもつながっていくということを踏まえて、自分のキャラクター、雰囲気を作っていこうと考えた。それもあって、移動バスの座席も、入ってすぐのときから、一番いい場所を自分のものにしました(笑)」

――周りもそれをすぐに受け入れてくれましたか。

「いや、最初は否定されました(笑)。実際、それまでキャプテンが座っていた席だったこともあり、他の選手から『ノー、ノーノー』とも言われましたしね。でも、そこは英語を知らないフリをして......いや、『ノー、ノー』くらいは(自分だって)わかるんですよ(笑)。でもあえて知らないふりをして、堂々と座っていたら、自然と......というか、ピッチで結果を残せるようになるにつれ、そこが僕の席になった。

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