2018.01.01

驚愕のクラシコを分析。スペイン人より
詳しい3人がジダンの思惑を語る

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蹴球最前線──ワールドフットボール観戦術── vol.2

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 今シーズンも、各地で最高峰の戦いが繰り広げられている欧州各国のサッカーリーグ。この企画では、その世界トップの魅力、そして観戦術を目利きたちが語り合います。

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎──。

 今回のテーマはリーガ・エスパニョーラ(ラ・リーガ)の2大クラブ、バルセロナ(バルサ)とレアル・マドリード(マドリー)が対戦した伝統の一戦「エル・クラシコ」。3氏が12月23日のクラシコを振り返り、ポイントを分析します。

――先日はクラシコの前にお三方に試合のプレビューをしていただきましたが、予想外の結果に終わり、バルサがホームのマドリーに0―3で圧勝しました。そこで今回は、なぜそのような結果になったのかを細かく振り返っていただきたいと思います。まずは現地に行かれた小澤さんに、現場の様子をお聞きしたいのですが。

12月23日のクラシコは、レアル・マドリードのホームでバルセロナが0-3で快勝小澤 やっぱりランチタイムキックオフで行なわれたせいか、試合前の雰囲気からして違和感がありましたね。僕は試合3時間前の午前10時にスタジアム入りしたのですが、全体的にお客さんの入りが遅かったように思いましたし、しかも午前の早い時間なのでスタジアムの周りは殺伐とした雰囲気が皆無で、クリスマス前のほのぼのとした感じでした。

 それと、お客さんがとてもインターナショナルだったこと。年々この傾向は強くなっていますが、近年この2クラブがいかに国際化しているのかを象徴していましたね。

中山 ホームのマドリーがあれだけの敗戦をした試合なのに、以前と違ってブーイングもそれほど聞こえなかったし、0-2になっても家に帰る人が少なかったように見えました。確かに国際化も大事ですけど、スタンドからのプレッシャーがなくなることは、チームとしてプラスなのかマイナスなのかと言うと、やっぱりマイナスのような気もしますね。

倉敷 いろいろな国の人が現地でクラシコを体感するというのは本当にすばらしいことだと思うんですけど、異文化体験という部分では少し残念なところもありますよね。たとえば、以前はスタジアムで実際に歓声を聞いたり、観客の反応を知ったりすることがとても衝撃的で貴重な体験だったのに、最近はそういう本当の異文化に触れるというより、作り物のアトラクションを体験しているのではないかという危惧を抱いてしまいます。