スペイン人より詳しいあの3人が語り合う、細かすぎるクラシコ観戦術 (6ページ目)

  • 中山淳●構成 text by Nakayama Atsushi
  • 山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita

小澤 そういう点では、今回は正真正銘の"ガチ"なクラシコが見られそうです。だって、この試合が終われば選手はクリスマス休暇で1週間近いバケーションをもらえますので、かなりモチベーションとコンディション高く臨めるはずです。しかも今回は、12月23日(土曜日)の現地時間13時キックオフに設定されているので、日本でも21時キックオフでライブ観戦できます。ラ・リーガがアジア市場での人気拡大を狙ってクラシコ史上初めて設定されたランチタイムキックオフです。

 日本人としては嬉しいことですが、一方でアジアマーケットの拡大を狙って選手やその国の習慣にとって不慣れなキックオフ時間を強いることで選手のコンディションやサッカーの質が低下しないか心配でもあります。ファンはいいサッカー、いい試合が見たいわけですから。

中山 クリスマス前の土曜夜にクラシコを楽しめるなんて、またとない絶好の機会ですよね。小澤さんは現地に行かれるそうですが、帰ったらまた現地の様子を聞かせてください。

左から、中山淳氏、倉敷保雄氏、小澤一郎氏左から、中山淳氏、倉敷保雄氏、小澤一郎氏

倉敷保雄(くらしき・やすお)

1961年生まれ、大阪府出身。ラジオ福島アナウンサー、文化放送記者を経て、フリーに。現在はスカパー!やJ SPORTSでサッカー中継の実況として活動中。愛称はポルトガル語で「名手」を意味する「クラッキ」と苗字の倉敷をかけた「クラッキー」。番組司会、CM、ナレーション業務の他にゴジラ作品DVDのオーディオコメンタリーを数多く担当し、ディズニーアニメ研究のテキストも発表している。著作は「ことの次第」(ソル・メディア)など。

中山淳(なかやま・あつし)

1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌の編集部勤務、同誌編集長を経て独立。以降、スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行うほか、サッカージャーナリストとしてサッカーおよびスポーツメディアに執筆。また、CS放送のサッカー関連番組に出演し、現在スポナビライブでラ・リーガ中継の解説も務めている。出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行う有限会社アルマンド代表。

小澤一郎(おざわ・いちろう)

1977年生まれ、京都府出身。サッカージャーナリスト。早稲田大学卒業後、社会人経験を経て渡西。バレンシアで5年間活動し、2010年 に帰国。日本とスペインで育成年代の指導経験を持ち、指導者目線の戦術・育成論やインタビューを得意とする。多数の媒体に執筆する傍ら、スポナビライブにてラ・リーガ(スペインリーグ)、スカパー!にてUEFAチャンピオンズリーグなどの試合解説もこなす。これまでに著書7冊、構成書4冊、訳書5冊を刊行。株式会社アレナトーレ所属。

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