レアルとPSG、どちらが強いか。CL決勝T1回戦でゴージャス対決 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 対するレアル・マドリードは、今季前半、パッとしない戦いを続けている。CLのグループリーグでは、トッテナムに1分け1敗と負け越し、国内リーグでも、15節を終了して首位のバルサに勝ち点8の大差をつけられ、4位に甘んじている。リーグ優勝は望みにくい状態になりつつある。

 CLで2連覇を達成し、お腹いっぱいの状態にあると捉えるべきか、とりあえず一休みし、後半勝負に出ようと考えているのか。CL最終節のドルトムント戦には、どちらかと言えば余裕を感じた。前半の早い段階で2-0とリードすると、レアル・マドリードは明らかに手を抜いた。ドルトムントに2点を取らせ、同点に追いつかせるサービス精神を発揮、あえて試合を面白くさせたようにさえ映った。

 スタメンを落とし、布陣を途中で変え、戦術的交代を駆使しながら、終盤ジワジワと追い込み、最後は3-2でドルトムントをきれいにかわす姿に、むしろ感心させられた。鞭を入れず、馬なりで戦い、楽に勝利したという印象。スコア的には接戦だが、レアルの懐の深さを感じさせた試合。2月中旬にスタートするCLの決勝トーナメントから、本格的にエンジンがかかりそうな気配を感じた。国内リーグ戦で優勝が難しくなっていることも、CLには好影響を与えるはずだ。

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