ベルギー人もゾッコンの森岡亮太。「興味なかった」ハリルに見せつけろ (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by JFA/AFLO

 試合開始10分、ペナルティエリア内で左からのクロスを受けた森岡はファーストタッチでミスを犯してしまう。しかし幸運にも、ボールは味方フォワードに当たって森岡のところにふたたび戻ってきた。森岡は冷静にニアサイドへシュートを放ち、これが値千金の決勝ゴールとなる。

「そこから9試合で7ゴール。一気に(ポーランドリーグ内での)評価が上がりました」

 それまでの森岡のシーズンキャリアハイは、ヴィッセル神戸時代の2013年(J2)と2015年(J1)の5ゴール。その数字をポーランドリーグの1年目、それもたった半年で塗り替えた。そして翌年、森岡は8ゴールを記録し、自身の記録を更新している。

「自分のプレースタイルが変わりました。ポーランドでは『チームがうまくいくように味方をサポートし、ゲームを作って、最後にパスを出す』ということを、まったくしなかったんです。そんなことをしても、絶対にどこかでボールを取られてしまうし、いくらサポートしても誰からも評価されないから。だから、点を獲るしかなかったんです」

 シロンスク・ヴロツワフでのポジションはトップ下だった。しかし、実際の試合では「2トップのように前線に張っていた」と森岡は振り返る。

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