「嫌われクラブ」の本領発揮できず。ライプツィヒ初のCLはフワフワ (5ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 ライプツィヒは交代選手を送るも功を奏さず、ついに最後まで"らしさ"を見せることなく、試合を終えた。

 ライプツィヒはこの試合、リーグ戦で内転筋を痛めたMFナビ・ケイタを欠いたことも痛かった。このギニア代表MFは、来夏にリバプールへ移籍することが決まり、その報道によってチームの周囲は少々騒がしくなっているが、それでもケイタが今季CLで戦う上で不可欠な戦力であることは間違いない。"たられば"を言っても仕方がないが、相手ボールを奪い、奪ったボールを前に運ぶという点において、攻守両面で中心的役割を担う背番号8がピッチにいれば、もっと違う試合が期待できたはずである。

 CLグループリーグ第1戦。ホームのレッドブル・アレーナにモナコを迎えた一戦は、先制したライプツィヒがその直後に同点ゴールを許し、1-1で引き分けた。ハーゼンヒュットル監督が「勝ち点1では満足できない」と語ったように、記念すべきCLデビュー戦はほろ苦い結果となった。

 昨季の勢いそのままに、CLでもいきなり旋風を巻き起こすかに思われたライプツィヒだったが、世界最高レベルの舞台はそれほど甘くはなかったということだろう。

 それでも、4万人のサポーターが埋めたスタンドは温かかった。試合後は、大きな拍手で初めてCLの舞台に立った若い選手たちを称えた。他クラブのサポーターからは圧倒的に嫌われていても、ホームには心強い支えがある。成長途上にあるチームは彼らとともに、CL初出場にして初のグループリーグ突破を目指すことになる。

 勝負はこれから。ライプツィヒは残る5試合で、昨季バイエルン・ミュンヘンとドルトムントの2強の間に割って入った実力を見せてくれるはずである。

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