「汗かき役」から脱却へ。岡崎慎司、次はマンU戦で開幕3連発なるか (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 たとえば、昨季ならロストボール時になると一目散に守備に戻っていたが、「遅れて守備に入る感覚でやっている。時と場合によるが、我慢して真ん中に残っている」という。「攻撃でアクションを起こすことを目的にプレーしている。だから、多少は守備に遅れても仕方ない」。その結果、危険なプレーが増えた。

 その延長線上にあるのが、試合開始から52秒後に訪れたゴールだった。MFリヤド・マフレズが右サイドからカットインし、ドリブルで中央へ侵入。左足を振り抜いたシュートがGKを強襲すると、いち早くこぼれ球に反応した岡崎がネットに押し込んだ。

 本人は「ラッキーでしたね」と、足もとにボールがこぼれてきた得点シーンを振り返る。だが、マフレズがカットインしたタイミングでニアサイドへの猛突進を開始した日本代表FWのフリーラン、こぼれ球に備えてゴール前に詰める動きがなければ得点は生まれなかっただろう。貪欲な姿勢がゴールを呼び込んだと言える。

 さらに、開幕から2試合を俯瞰(ふかん)すれば、連続ゴールで2ゴールを記録した意義も極めて大きい。

 レスター・シティ内における岡崎の長所は、FWながら守備に強く、豊富な運動量で献身的に走り回れること。一方、短所は昨季リーグ戦を3ゴールで終えた得点の少なさだった。それが、2試合で2得点。課題とされたゴールでの貢献度が増し、自身の存在価値を高めることにつなげている。

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