60分走り切る。岡崎慎司が開幕戦ゴールを
引き寄せた「逆転の発想」 (4ページ目)
「力強くゴール前に入っていけるプレーが出せていた。今までとはちょっと違う形でできていたんじゃないかなと思う。自分の狙いどおりで、練習からゴールが獲れていた。ゴールが続くようにしたい。やっぱり獲り続けることで、味方の信頼をグッと引き寄せられると思うので。信頼を勝ち取るためには、シーズンふたケタ(得点)を獲るくらいの勢いがほしい」
昨季までとの決定的な違いは、60分前後で交代を命じられる采配を真正面から受け入れ、そのなかで「自分が何をすべきか、何をやれるか」という答えを導き出したことにある。
この打開策が、ペース配分を深く考えずに攻守両面で精力的に動き回るランや、あきらめることなくゴール前へのトライを続けるフリーランだった。60分前後で交代させられるのなら、采配に不平不満を持つことなく、60分のなかで自分のすべてを出し切る。そう割り切ったことで、岡崎の危険度は増した。開幕戦のゴールは、この延長線上にあったと言えよう。
守備でも効いていた岡崎が72分に退いた後、チームは2ゴールを被弾して3−4の逆転負けを喫した。レスターとしては痛い黒星スタートとなったが、岡崎としては導き出した今後の方向性が間違っていないことを証明できた、意義のある一戦だった。
4 / 4