ドイツの若さ、チリの本気。コンフェデ決勝は勝者も敗者も美しかった (6ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 一方で優勝を決めたドイツチームの記者会見には、レーヴ監督とともにテア・シュテーゲンが出席した。「実力伯仲の試合だったが、ドイツは勝利に値した。U-21代表チームのユーロ優勝に続き、ドイツにとって意義のある勝利。我々は若いチームだが、グレートチームなのもたしかだ」。そのようにテア・シュテーゲンが話していると、突然チームメイトが乱入してビールかけが始まった。一気にホップの匂いが充満する記者会見場。「カンピオーレ! カンピオーレ!」。彼らは肩を組み、雄叫びを挙げる。若いとは、実に素晴らしい。

 U-21代表が欧州を制覇し、B代表がコンフェデ杯を獲った。ドイツ代表チームの選手層は、ますます厚くなっている。何より重要なことは、代表チームの主力選手が疲労を回復できたことだろう。主要な大会直後の代表マッチは、いずれの強豪国にとっても難しいものとなる。コンフェデ杯の疲労を心配することなく、W杯欧州予選の9月1日のチェコ戦、そして9月4日のノルウェー戦に臨めること――それが今回のドイツにとって大きな収穫のひとつだ。

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