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もはや柴崎岳は昇格プレーオフの主役に。
テネリフェ1部まで残り1戦 (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by MarcaMedia/AFLO

 この試合、83分でピッチを後にした柴崎に向かって、大きな拍手とともに「ガーク、ガーク」の大合唱が送られた。2009~10シーズン以来8年ぶりのプリメーラ昇格をかけたプレーオフで主役を努めている選手に対して、相応しい賛辞だろう。

 夢のプリメーラ昇格まで、残された試合は今週土曜日のヘタフェでの90分の戦いだけになった。次はスタジアムにチームを後押ししてくれるサポーターはいない。だが、ホームでしっかりとリーチをかけたテネリフェには風が吹いているようにも感じられる。

 この第1戦では、試合終了間際に同点になってもおかしくないプレーがあった。90分、カマラがエリア内でヘタフェのフステルの足を削ったシーンだ。PKが与えられてもおかしくなかったが、主審はこのプレーを見逃している。

 また、カディスで行なわれた準決勝の第1戦でも、カディスのアリダネの正当なゴールが取り消される幸運がテネリフェにはあった。もし、このゴールが認められていれば、テネリフェのシーズンはすでに終わっていた。

 ともかく、泣いても笑っても残された試合はあとひとつ。再び柴崎がチームをプリメーラへと導くプレーを見せ、テネリフェがプリメーラ昇格のチケットを手にするのか。それともホームのヘタフェが意地を見せるのか。2017~18シーズンのスペインサッカーを締めくくる最後の戦いに向けて、時計の針は動き始めている。

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