代表離脱の香川真司。ドルトムント
「知日派」新監督で立場は好転するか (4ページ目)
「自分の口から総括するのは難しい、チームが決めたことなので。監督からは学ぶこともたくさんあったし、悔しい部分もたくさんあって、そういうのを与えてくれたことはいい経験になった。いい2年間だった」
この時も、トゥヘルを「彼」と呼び、すぐに「監督」と言い直す場面があった。ここに至っても、なお溝のようなものがあるのを感じさせた。
香川のコメントからは、悔しさで満ちていても、それをポジティブな経験に変換していきたいという心境が読み取れる。フル出場した最終節ブレーメン戦の後には、次のように今季を振り返っている。
「すごくいい1年だったと思っている。もちろん出られない時期が多かったですけど、その時期にどう取り組むか、どういうメンタリティでいるかというのがすごく大事だと、あらためて気づいた。1年ずっと活躍し続けるということがどれだけ難しいか。ある程度の波は必ずあると思っているので、シーズンの中でそれを経験できてすごくよかった。また来シーズン、自分の経験に活かしていきたいと思っています。充実したすばらしい1年だったと思っています」
そう表現するしかない。そして後から振り返ったとき、そう思えるようにしたいという希望を込めたコメントだった。
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