代表離脱の香川真司。ドルトムント
「知日派」新監督で立場は好転するか (3ページ目)
トゥヘルの"変人ぶり"はマインツ時代から知られていた。マインツの関係者がドルトムント関係者にそう"進言した"という記事も見受けられた。言い訳がましい長文のメッセージが必要になったのはそのためだろう。そのあたりはどっちもどっち、という印象しか残らない。
信頼関係が築けなかったのであろうと推測できる情報は何度も報じられてきたが、それは香川真司の発言や振る舞いからもよく伝わってきた。
驚いたのは、シーズンも終わりかけた5月6日、第32節ホッフェンハイム戦後の香川のコメントだった。香川はトゥヘルのことを「今の監督」と表現した。2年間もともに過ごしながら、まるで最近知り合ったばかりの人物であるかのような言い方は、ふたりの間の距離感を強く感じさせた。
香川だけではない。特にシーズン終盤、オーバメヤンやマルコ・ロイスは、得点してもベンチと喜びを分かち合うことがなかった。スタンドから見ていてもわかるほどの、いわば絶縁状態だった。
日本に帰国して代表合宿に臨んだ香川は、トゥヘルとの2年間をこのように振り返った。
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