ザルツブルク南野拓実の今季。なんで得点ランク4位でもベンチなのか

  • 山口裕平●文 Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 6月1日に行なわれたオーストリア杯決勝をもって、ザルツブルク・南野拓実の2016~17シーズンは幕を閉じた。ラピッド・ウィーンに2-1で勝利したザルツブルクは、リーグ戦を含め、4年連続国内2冠を成し遂げた。だが、南野の出番がやってくることは最後までなかった。

今季はリーグ戦21試合に出場、11ゴールを挙げた南野拓実(ザルツブルク)今季はリーグ戦21試合に出場、11ゴールを挙げた南野拓実(ザルツブルク)「課題と成果を自分の中で感じたシーズンでした」と語る南野にとって、今季は変化を求められるシーズンになった。「点は大事だと思いますけど、それ以外のところを求める監督もいる。それ以外のところをしっかりやらないと、試合に出られないなと感じました」というその言葉が、何よりもそれを物語っている。

 今季はスタートダッシュでつまずいた。シーズン最初の公式戦となったチャンピオンズリーグ(CL)予選2回戦で、いきなりメンバーから外されたのだ。オフに多くの新戦力が加わったとはいえ、昨季チームで3番目に多くゴールを記録していた南野が、メンバーからも外れたのは驚きだった。続くオーストリア杯1回戦では先発して1ゴールを記録したものの、その後は出場機会を得られないまま、リオ五輪のためチームを離れた。

 オスカル・ガルシア監督から特別に話があったわけではないが、「僕自身はメンバーから外れるようなプレーはしていなかったと思います」と、当時を振り返る。リオ五輪にともなってチームを離れなければならない事情を、ガルシア監督が嫌がったのは間違いないだろう。

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