インテル退団濃厚の長友佑都。イタリア人記者が6年半の功績を称える

  • マッテオ・ブレーガ●文 text by Matteo Brega 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 197試合出場、11ゴール。

 この通算成績を残して、長友佑都はインテルを後にしようとしている。

6年半にわたってインテルでプレーしてきた長友佑都(Italy Photo Press/AFLO)6年半にわたってインテルでプレーしてきた長友佑都(Italy Photo Press/AFLO) 5月28日のサン・シーロでのウディネーゼ戦は、長友のインテルでの最後の試合という感が強かった。197試合という出場回数は、現役のインテルの選手の中ではGKサミール・ハンダノビッチ(206試合)に次ぐ数字で、すでに彼がインテルの歴史の一部であることを物語っている。

 その長友がインテルを去る。もちろん、まだ何も決まってはいない。彼の契約は2019年の6月まで残っている。しかし、インテルのオーナー企業である蘇寧スポーツのスポーツディレクターには、元ローマのヴァルテル・サバティーニの就任が決まった。おまけに今シーズンを、箸にも棒にもかからない7位という順位で終えたことで、この夏、インテルでは大改革が実施されることが予想される。

 多くの選手の名前が変わることだろう。長友もそのひとりだ。最終戦では相手のオウンゴールとされたゴールを生み出したが、それだけでは今シーズンのネガティブ感を払拭することはできなかった。

 今季、長友は他のチームメイトとともに、インテルという船に乗り漂流していた。船長はフランク・デ・ブールからステーファノ・ピオリへと代わったが、インテルはシーズンを通して不調だった。

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